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ペン森生が赤裸々にペン森の実態を綴ります。
by penmori-member
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出版志望者より愛を込めて

 皆さん、はじめまして。ホームページ管理人より当ブログのトップバッターに指名されましたので、閲覧してくださる皆様に何らかの有益な情報をお送りできたらな、と思いキーボードをタイプしはじめました。

 申し遅れました私、現在、ペンの森受講生11期として神保町に通っております、mkと申すものです。

 新聞社は春季の採用試験が一段落してしばらく経ちます。が、出版志望の私にとってはインターバル無く就職活動は続行中。つまり、まだ私は内定をもらっていない、ということ。否が応でも休みは無いのです。

 通説のように「出版は狭き門」というのは事実で「厳しいものだな、俺、人生なめてたかも…」と毎日苦杯を飲むような思いです(気がつけば、11期に何人かいた「出版志望」も私一人になってしまいました)。ですから、私は偉そうなアドバイスなど全くできません。なので「これはやっちゃったなー」という失敗談を書こうと思います。

 ちょっと遠回りするようですが、私が出版を志す理由を少しだけ言わせてください。端的に言って、私の志望理由は「本が好きだったから」。至極単純ですけれど、本当にただそれだけです。当然、趣味は「読書」ということになります。私は年間150冊以上の本を読みますが、これはまぁ普通に「読書家」と自称しても良い量でしょう。その他に年間30本ぐらいの映画を観て、CDを200枚程度買います。重度のオタクですね。

 私の大学生活ってほぼ、音楽と本と映画、という「サブカル3本立て」で締められているわけで、人と勝負できるような武器と言ったら「知識量」しかないわけです。で、大手出版社へ向けての就職活動はそれで闘おうとしていました。

 それが私の大きな失敗要因の一つだったと思います(もともと作文が下手だったので、それは置いといて)。気がついたのはK社の一次面接でのこと。面接官の方は「君がもし、うちの名刺を持っていたら誰にどんな本を書いてもらいにいく?」とよくある質問を投げかけられました。私の答えは「柄谷行人」(批評家)。今でも思い出すたびに赤面ものですが、これ結構自信を持ってた答えだったんですね。その反応は「ふーん…それ売れるの?」とそっけないものでした――「ニューアカの嵐が吹き荒れていた時代ならまだしも、今、柄谷行人の本を出しても、ヒットしようがないよな…」。振り返るとそんな風に思います。もちろん柄谷行人が悪いわけではなく、あれはあれで大したものなんですけれど。

 つまり、何が言いたいか、というと「自分を信じるな」ということ。当たり前のことですけれど、いくらその人に莫大な知識があって「これはすごい!」と思っているものがあったとしても、それが万人が「すごい!」と思うかどうかは全く別問題。むしろ、知識なんてなんの役にも立たなくて就職活動で大切なのは「今世の中が何を面白がっているのか」を見極めるセンスなのだと思います。「自分は今何が面白いか」じゃなくて。何百冊本を読んでいよーが、自分しか見えなくするような知識はクソの役にもたたない…、と思います(必要な知識は後から身に着けられるし。たぶん)。仮に、私みたいな「知識肥満」が出版を目指すならば、まず知識ダイエットしたほうが良いと思います。知識だけでは食えないんです。

 失敗に気がついてからの私のモットーは「馬鹿になれ かいてかいて恥かいて 裸になれたら見えてきた自分の姿」(アントニオ猪木)です。そのぐらいスマートじゃないと「あ、こいつインテリくせーな。つかえなさそう」と思われます。

 なんて、長々と、しかも結局偉そうに書いてしまいました。第一回目なので張り切ってしまいましたが、次回からはもうちょっと気楽にペン森の近況や神保町の美味しいタイ料理屋さんのことを書いていこうと思います。
by penmori-member | 2006-06-02 19:19
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